イメージと現実のズレは三倍、それ以上
「床を使って動くシリーズ」座る
「踵に骨盤をおろして座る」レッスンでの感想
正座、爪を立てて正座で座る、あぐらで座る、脚を前に伸ばして座るいろいろなやり方で座る動きがレッスンを通してどのように感じるかを試してみました。
お腹、背中、胸の動きを柔らかく使い、骨盤と肋骨の関係を探索していきました。
座った時の変化は、立った時にもどのように影響するかも感じていきました。
普段、自分は背中を丸めていると感じている方は、
座っている時、レッスン前は坐骨より後ろに乗っていたが、坐骨の上に無理なく乗っている
立った時、お尻が高くなっていて、坐骨を押し込んでいない。
まっすぐにするのに、お尻を引き寄せて坐骨が中に入って、胸を平にするものだと思ってずっとそうしてきたが、実際には背中を丸めていた
いつも自分は胸を張ってお尻を出していると感じている方は
レッスン後、座ると坐骨をはっきりと感じる
立った時に座っている時感じた坐骨が感じられる。今まで、胸をはって前に出ているのが嫌で良くないと思っていたが、
坐骨が高いところにあっても、楽で胸も今までより張っている感じがない。坐骨の意識に注意を向けてみたいと思った。
レッスンに来るのがしんどかったが、いつもそうなのだが、すごく体全体が楽ですっきりとした。
座る、立つといった親しみのある姿勢のイメージは捉えやすいので、変化にも気づきやすく、学ぶことは大きいようです。
モシェの「フェルデンクライス身体訓練法」から主観的イメージに関して、ご紹介します。ご参照下さい。
「イメージと現実のずれは三倍あるいはそれ以上にまでなることすらある。(中略)
肩、頭部、腹部の保ち方。声や表情、自己表現の安定度や方法ーこれらすべて各人の自己イメージにもとづいている。
ところが、自己イメージそのものも、周りの人々に見せたいと思う姿に自分を変えるために身につける仮面の形に合わせて、切りつめられたり引き伸ばされたりしているのだ。
自分のうわべの姿がどの部分が作りもので、どの部分がほんものかを知りうるのは、当人以外にはない。」
こうした自己の主観的なイメージを変えるのは簡単ではなく、レッスンの動きを通して動きを体験することが大きな手がかりとなっていきます。
プラクティショナー サノケイコ