感覚の中の目 ~サノ ケイコreport~

プラクティショナーが 、月ごとに自分の感じていることやお知らせしたい情報などフェルデンクライスに関することを皆様にお届けしています。第72号ー2022年9月はサノ ケイコ、10月は佐藤英行からお届けします。

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パソコン、スマホは、毎日の生活の中で欠かせないものであると同時に、かなり“目”を酷使し、姿勢にも影響を与えているようです。

9月のATMレッスンー目のレッスンーで、目の緊張を減らすような動きを行いました。

レッスンでは目を閉じたまま、「自分の正面がどこか?」という問いかけと、もう一つは「目を閉じたまま自分の中心を正確に見ていく」という指示がありました。

正面や中心を理解していたつもりだったが、意外に分からないことに気づく。

受けてくださった方々も「正面がどこ?って聞かれると分からなくなった」という声がありました。

目で見る「正面」と、感覚の中の「正面」の感じ方がこんなに違うことに驚きがありました。

レッスンを受けた後には、目を開けた時に感じる周りの感じ方や見え方が今までと違った感覚をもたらしたようでした。

目で見なることなく、自分の周りの空間の感覚を感じ取ることができる能力=「心の目」をもっているはずだが、スマホやパソコンの限られた狭い範囲のみで、集中的に目で情報や物を見ることが習慣化されているために、十分にその能力を使うことを妨げているかもしれない。

コロナ環境になってから、何か新たなことを始めようと思い、”茶道”を習い始めた。

まだよくわからないことが多いが、お茶を点てる時の美しい所作や道具の置き場所は、まさしく自分の正面の感覚を持っていないと上手くできないと共に美しさにも欠けてしまうようです。

目の使い方、機能をより良くすることは、パフォーマンスを行う時や日常の動きの中でも所作や動きが美しかったり、無駄がなかったりすることに影響しているように思います。

既に備わっているものを使えるために、フェルデンクライス・メソッドの動きから自分自身をよく知って、学ぶことができます。

環境を変えることは難しいが、自分自身のやり方を変えることは可能で、自分をもっと大事にすることができるのではないかと思います。

かぜあそび プラクティショナー サノケイコ

 

”目”が全体に与える影響については、以前にお伝えしたことがあります。

こちらもご参照ください。

目の果たす役割には2つー見ること、全身の筋肉組織の調整統合

 

2022-09-30 | Posted in FK Tokyo 通信, ReportComments Closed 

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