余計な努力を取り除いて
7月のATMレッスンは「自然とバランスをとろうすると…」という共通テーマでした。そこでかぜあそびのレッスンでは、ずっとやりたかった「足の上に本をのせる動きに向けて」というレッスンを行いました。
足に本をのせて転がる動きまでにいろいろな動きを行い、探索して行きました。
実際、教えてみて自分自身もとても興味深く、学ぶことの多いレッスンでした。
受けてくださった方達からは
足の裏の感覚がはっきりした
左右のバランスが同じ感じなった
歩くの楽、後ろに歩くのも。
しっかりと地面を押して立っている感じがはっきりしている
肩も楽になっている
かかとを感じる
歩く時、足が出やすい
座った時にお尻の上に乗っているのが分かって、最初より楽にお尻に乗っている
など一人一人がそれぞれに感じ取っていました。
習慣的な位置にない足と本の関係を保つための足の道すじをさぐり、股関節、胸、呼吸、目を緊張させていないかに注意を向ける。上手くやろうとする気持ちを捨てる方が上手くできたりすること。など学ぶことの多いレッスンです。
モシェの本(フェルデンクライス身体訓練法より)必要以上の努力についての一部をご紹介。
「筋肉に残る余分の緊張は、背骨を短縮させる原因となる。動作につきまとう不必要な努力は、からだを縮小させることになりやすい。ある程度困難が予想されるような動作にとりかかる際には常にその困難に対する防御手段としてからだが縮こまる。まさにからだのこの硬化反応こそ、不必要な努力が生ずる原因であり、からだを動作のために正しく組織するのを妨げるものである。能力の限界を広げるためには、執拗な努力を重ねたり、からだをかばおうとしたりするべきではなく、探究と理解の力によらなくてはならない。」
本を足の上にのせて転がろうとすると本を落とさないために、どこかを緊張させてしまいます。そうすると上手くいかないことに気づけば、どのようにやればこの動きを快適にできるか探索し始めて、生徒さんたちの動きが自ら変わってくることを教えられました。
(そりゃ、そうだろうと思うでしょうが、やってみるとなんとか上手くやってやろうとしてしまうのですよね。その努力をやめるのって、できそうでできないんですよね。)