動きを妨げているものが意識できれば

3月は「目でみる・感覚でみる」をテーマにレッスンしています。

「内側の感覚ー骨盤と腕」のレッスンで興味深かったことをお話したいと思います。

横向きのポジションで、腕を頭の上から空間に弧を描きながら、脚の下の方へと動かしていきました。

腕を頭の方へ伸ばしていく時には、骨盤が上手く腕に連動して前の上へと動いていきました。

ところが、腕を脚の方へ動かすとなぜか骨盤を動かすのをやめてしまいます。

そこで、やっていることに注意を向けてもらい、頭の方へ伸ばした時に骨盤がどのように動いていくかを明確に感じてもらいました。

次に、腕を反対方向の脚の方に動かす時に、頭の方へ伸ばしたときの骨盤の動きと、

反対の方向へ動かしてみるという提案をしてみました。

何回か注意を向けて行ううちに、数分で快適な動きを見つけていきました。

レッスンが終わった時に、腕を脚の方へ動かすのは「自分にはできない動きだな。」と思ったそうです。

できないという考えは、見事に動きに反映され、骨盤を動かすことをやめてしまっていました。

フェルデンクライスを始める時に、「できるか、できないかではなく、自分のやっていることをただ観察してください。」と言いますが、実際にやってみると自分自身に制限をかけてしまうものです。

このような上手くいかなかったことを経験すると、自分の思い込みが動きに何かの制限することを学べることができました。

私自身も学ぶことができました。

モシェの「フェルデンクライス身体訓練法」から

「特定の動作が難しいのは、筋肉にたいする神経系の指令が、その動作に適合していないからなのだ。」

「妨害する働きを意識的に捉えることができるようになれば、

新しい柔軟性、子供のような柔軟性が突如と現われ、曲げる動きは、なめらかに、苦もなく、見事にできるようになる。

そうなったとき、人はまるで暗い部屋の窓がいきなり開いたように感じ、

力と生命の道の感覚にみたされる。

おのれを支配していたものの正体を発見したのであり、

コントロールできない動きの責任の大半は、自分自身にあることに気づくのである。」

このような経験が、動きをどんどん豊かにしていくのだろうと感じました。

プラクティショナー サノケイコ

2017-03-24 | Posted in FK Tokyo 通信, VoiceComments Closed 

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